並河の七宝焼き・日本の七宝焼きをお探しの方は銀座真生堂へ
日本において七宝焼きが盛んになったのは17世紀に入ったころ。京都の平田道仁が、江戸時代初期に朝鮮半島の工人から技術を学んだことがきっかけであるといわれています。
明治時代に入ると透明度の高い釉薬が開発されたことで、日本の美しい七宝焼きが開花しました。中でも帝室技芸員である並河靖之の七宝焼きは、独自の技巧から生み出される色彩豊かなデザインが魅力です。
こちらでは、作品に見る並河靖之の美意識についてご紹介いたします。銀座 真生堂では並河靖之をはじめ、濤川惣助、林小伝治など日本の明治期を代表する名工の貴重な作品を数多く取り揃えていますので、ぜひご利用ください。
並河靖之の七宝焼きの原点と美しさの追求
明治時代の名工である並河靖之は、京都の武家で生まれ青蓮院宮の家臣だった並河家の養子となります。明治6年ごろから七宝焼きを作り始めましたが、製作当初は中国の七宝焼きの影響を受け、龍や鳳凰をモチーフとした作品が中心でした。
しかし、作品の輸出を行っていた商社に「模様の工夫がない」といわれ契約を解除されたことがきっかけで、並河は独自の美しさを追求し、現在の日本的で雅な七宝焼きを完成させました。並河の唯一無二といわれる色彩豊かな作品が生まれるまでには、さまざまな紆余曲折があったのです。
並河のある作品の下絵は、並河ブランドの特徴の一つである蝶がモチーフとなっていますが、並河工房の工場長である中原哲泉が柔らかな色彩で描いています。並河は早くから蝶のモチーフを取り入れており、明治中期の作品にも多く使用しています。
明治期の七宝焼きと並河の釉薬
明治期を代表する七宝家である、並河靖之の作品を語るうえで欠かせないのが、透明な黒色の釉薬「黒色透明釉薬」です。明治初期の日本の七宝焼きでは、濁った釉薬が一般的でしたが、並河が研究を重ねたことで黒色透明釉薬をはじめ、さまざまな釉薬の開発に成功しました。
透明な釉薬から生み出す、作品のフォルムに合わせた模様や、黒地と色彩豊かな配色が混ざり合う美しさは、並河の感性の賜物です。
並河の作品には壺や皿、香炉などさまざまな種類の作品がありますが、描かれているものは蝶や花鳥風月など、どの作品も並河のイメージが具現化されています。模様というよりは絵画に近い、細かい描写が特徴です。
ぜひ一度、並河靖之の作品の美しさを直接楽しんでみてください。
並河の代表作「四季花鳥図花瓶」「七宝山水楼閣文香炉」
明治の七宝焼きをリードした並河靖之の代表作である、四季花鳥図花瓶(しきかちょうずかびん)。並河の創始した黒色透明釉薬の背景から、緻密かつ繊細に表現された山桜や紅葉、数種類の野鳥が浮かび上がる色彩豊かな傑作です。1900年パリ万国博覧会に出品され金賞を受賞しました。
七宝山水楼閣文香炉(しっぽうさんすいろうかくもんこうろ)は端正な三つ足の香炉で、底に「京都 並河」と刻銘されています。ぼかしを交えて描かれた楼閣山水は、静かなたたずまいで並河ならではの絵画のような表現を楽しむことができます。並河自身が東京国立博物館に寄贈している、貴重な作品です。
革新的な技法を用いて、独自の作品を世に送り出した並河靖之の作品をお探しの方は、銀座 真生堂をご利用ください。花瓶、香炉、香水瓶など、並河靖之の貴重な七宝焼きを多数取り揃えています。商品もこまめに入れ替えていますので、作品の美しさをその目で確かめてみてください。
並河靖之の作品なら銀座 真生堂をご利用ください
並河靖之の作品は「超絶技巧」という一言では表せないほど、並河の工夫・研究と感性が合わさった、繊細で優雅な色彩が特徴です。
特に、明治中期に作られた「四季花鳥図花瓶」は、黒地に金や銀で鮮やかな草花が描かれており、作品一つで四季折々の日本の趣を感じることができます。並河靖之にしか表現できない、美しさに魅了されているファンも多いです。この機会にぜひ、銀座 真生堂で並河靖之の作品に触れてみてください。