【京都に佇む】並河靖之七宝記念館とは?基本情報から特徴・歴史も紹介
並河靖之の生涯と作品に触れ、彼がなぜ世界から注目されたのか理解したいと思ったことはありますか?
京都の東山にある並河靖之七宝記念館がそのキーポイントとなります。
「並河靖之七宝記念館の基本情報を教えてほしい!」
「並河靖之七宝記念館の中ってなにがあるの?」
「並河靖之七宝記念館の特徴は?」
「イベント情報はある?」
などの疑問にお答えします。
この記事では、並河靖之の生涯と彼が創り出した世界、そしてその全てを体験できる並河靖之七宝記念館について、基本情報から見どころ、イベント情報まで詳しく解説します。
この記事を通じて、並河靖之の世界に深く触れ、七宝の美しさと深みを再認識する機会としていただければ幸いです。
それでは、参ります。
並河靖之とは
並河靖之は明治時代に七宝作家として活躍した職人になります。
明治時代、日本の伝統工芸界に革命を起こした並河靖之は、七宝職人として今でも語り継がれている存在の一人です。
並河靖之の作品は、洗練された技法と鮮やかな色彩で、世界中の芸術愛好家を魅了してきました。
明治時代の日本工芸の中でも特に評価が高く、現在でも高い価格で取引されています。
今では七宝作りの基本である、帯状の銀線を使い、色の境目を区切る方法の「有線七宝」を考案しました。
他にも黒色透明釉の発明や金・銀線を用いた表現で細やかな色彩表現による日本画的な作風を作り、無線七宝の濤川惣助と共に明治七宝界を代表する作家です。
以下の記事で並河靖之について詳しく解説しておりますので、ぜひ読んでみてください。
並河靖之七宝記念館について
並河靖之七宝記念館は、日本の七宝の巨匠である並河靖之の作品を紹介するために設立された美術館です。
京都市東山区に所在し、多数の並河靖之の七宝作品が展示されています。
また、並河靖之の生涯や七宝作品の歴史を詳しく解説するコーナーもあり、訪問者に彼の世界観を深く理解する機会を提供しています。
基本情報
名称 | 並河靖之七宝記念館 |
住所 | 〒605-0038 京都府京都市東山区三条通北裏白川筋東入る堀池町388−2 |
営業時間 | 月曜日 定休日 火曜日 10時00分~16時30分(入館は16時00分まで) 水曜日 10時00分~16時30分(入館は16時00分まで) 木曜日 定休日 金曜日 10時00分~16時30分(入館は16時00分まで) 土曜日 10時00分~16時30分(入館は16時00分まで) 日曜日 10時00分~16時30分(入館は16時00分まで) |
休館日 | 休館日 月曜日・木曜日(祝日の場合は翌日に振替) 夏季・冬季長期休館あり |
交通アクセス | 地下鉄東西線「東山」駅下車、徒歩3分 市バス「神宮道」、または市バス「東山三条」下車、徒歩5分 |
料金 | 個人(大人一般):1000円 (高校生以下と障害者手帳のお持ちの方 無料) 学生:900円 団体(20名以上):900円/人 ※学生の方は大人(一般)料金より100円引きです。学生証をご提示ください。 ※高校生以下の方は学生証をご提示ください。 ※障がい者手帳をお持ちの方はご提示ください。 ※特別公開や催事については、別途料金が必要となります。 |
バリアフリー設備 | その他(車椅子可(ただし、庭園・座敷内については段差などが多いため不可となっています。 展示室内についてはスロープや手助けなどで対応します。要事前連絡)車椅子対応トイレ無し補助犬同行可(ただし、座敷は不可)) |
お問い合わせ | メール:namikawa.kyoto@gmail.com TEL:075-752-3277 |
URL | https://namikawa-kyoto.jp/ |
詳しい会館スケジュールはこちらからご覧になれますので、来館したい方はぜひ見てください。
並河靖之七宝記念館の特徴
世界の美術界でも貴重な作品が展示
並河靖之七宝記念館は、彼の豪華かつ緻密な七宝作品の数々を一堂に展示しています。
並河靖之の作品130点余りが所蔵されており、世界の美術界でも貴重な作品たちが並んでおります。
国登録有形文化財 京都の伝統的な商家
並河靖之七宝記念館は、その建物自体もまた見どころの一つです。
伝統的な京都の商家の建築を残し、国の登録有形文化財にも指定されています。その独特な空間は、並河靖之の七宝作品と相まって、一見の価値があります。
琵琶湖疏水利用した水の庭園
並河靖之七宝記念館には美しい庭園もあります。
この庭園は、琵琶湖疏水を利用した水の庭園で、その静謐(せいひつ)な雰囲気は訪れる人々を癒します。
季節ごとに異なる表情を見せるこの庭園も、記念館訪問の醍醐味の一つです。
イベント情報
特別展示やワークショップ、講演会など、さまざまなイベントが開催されています。
また、記念館のウェブサイトや公式SNSで最新情報をチェックすることが可能です。
公式サイトで最新情報をご覧になることができます。
並河靖之の歴史・年表
年代 | 主な出来事 |
1845年 | 川越藩家臣・高岡九郎左衛門の三男として京都に生まれる。 |
1855年 | 11歳のとき、親戚の並河家の養子となって家督を継ぎ、青蓮院宮(のちの久邇宮)近侍となる。 |
1873年 | 宮家に仕える傍ら七宝業に取り組むようになり、国内外の博覧会に作品を出品。数々の受賞を果たす。 |
1874年 | 桃井英升を招き、尾張七宝の技術指導を受けます。 |
1875年 | 第4回京都博覧会にて花瓶の七宝を出品し、有功銅賞を受賞します。 |
1878年 | 東京で七宝釉薬の改良を指導していたドイツのワグネルが京都の舎密局に着任。 並河はパリの万国博覧会に銀製七宝茶入を出品し、銀賞を受賞します。 この年に青蓮宮侍臣を辞め、七宝業に専念します。 並河の有線七宝は殖産興業の波に乗り、久邇宮家従を辞して、七宝製造業に専念する。 一時期事業が低迷するも、釉薬を改良し金属線を金銀に換え、透明感のある艶やかな黒地に、 絵筆のような繊細な植線づかいで華麗な花鳥風月の世界を描き出し、七宝を極めていきます。 |
1885年 | ロンドン万国発明品博覧会に出品して銅賞受賞。 ニュールンベルク金工万国博覧会に出品し銀賞・記念賞受賞。 ニューオリンズ万国博覧会に出品して一等金賞を受賞。 |
1889年 | 日本美術協会会員となり、パリ万国博覧会に出品し、金賞を受賞します。 |
1890年 | 京都美術協会を発足し、評議員となります。第3回内国勧業博覧会に鳳凰唐草紋七宝花瓶を出品し、 妙技一等賞を受賞。 |
1894年 | 並河邸(個人邸宅兼工房)竣工。 |
1896年 | 帝室技芸員となり、工芸家としての地位を確固たるものとした。大正期に入り、 七宝業の衰退とともに工房を閉鎖。 |
1903年 | 第5回内国勧業博覧会に金線七宝竹図花瓶を出品し、二等賞を受賞。 |
1923年 | 七宝工房を閉鎖します。 |
1927年 | 病気のため5月24日に 83年間の生涯を終える。 |
並河靖之は、82年間の生涯を七宝の作品つくりに心血を注いだ人生になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事は、並河靖之七宝記念館について解説させていただきました。
並河靖之七宝記念館は、世界的に評価される七宝職人、並河靖之の生涯と作品を深く理解するための貴重な場所です。
彼の息吹が感じられる古民家の美しい建物、世界でも類を見ない素晴らしい七宝の作品、そして年表を通じて彼の人生を振り返ることができます。
記念館の特徴的な空間、見どころ、そしてイベント情報を通じて、並河靖之の世界をより深く、実感できます。
最後に、並河靖之七宝記念館を訪れることで、その美しさと深遠なる世界観を実感し、彼の遺した七宝の素晴らしさを再認識する絶好の機会となります。
それこそが、本記事を通じて伝えたいメッセージであり、並河靖之七宝記念館訪問の真の価値となるでしょう。
ぜひ、興味のある方は足を運んでみてください。