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古美術と骨董品の違いとは?定義・価値など4つの観点から解説

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古美術や骨董品に興味がある方のなかには「古美術品と骨董品はなにが違うの?」という疑問を持っている方もいるでしょう。似た意味を持つ言葉ですが、定義や用途・目的、年代などに違いがあります。

具体的な違いを知ることで、古美術品と骨董品の魅力をより感じることができるでしょう。

そこで本記事では、古美術と骨董品の違いを、さまざまな視点から解説します。それぞれの魅力も紹介しているので、古美術と骨董品に興味がある方は参考にしてみてください。

なお、古美術や骨董品について基礎から知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

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古美術と骨董品の違いとは?

さっそく、古美術と骨董品の違いを次の4つに分けて解説します。

それぞれを確認して、古美術と骨董品の違いを理解しましょう。

定義の違い

古美術は骨董品の一部で、特に美術的価値が高いとされる古い作品を指します。一方、骨董品は、古くからある(おおむね製造から数十年以上経過した)工芸品や美術品全般を広く指します。

美術的価値だけでなく、歴史的背景や希少性なども価値の評価対象です。したがって、古美術は骨董品という大きな枠組みの中で、芸術的な鑑賞に重点が置かれた特別なものを指す言葉といえます。

用途・目的の違い

古美術は「芸術的・美的な鑑賞価値」を主な目的とする、美術的価値の高い古い品物を指します。主に鑑賞をするために作られた作品のことです。

一方、骨董品は「歴史的・文化的な背景」を持つ古い物品全般を指すため、生活用品など実用性を伴うものも含まれます。特に茶道具やすずりなどは、使用されることで価値が高まるケースもあります。

年代の違い

骨董品と呼ばれる物の基準として、製造から100年以上が経ったものを指すとされています。しかし、骨董品の年代の基準は国によって異なるため、一概に100年以上というわけではありません。

たとえば、日本では数10年前のものでも骨董品として扱われるケースがあります。一方、古美術品は経過した年数にかかわらず、芸術的価値によって評価されます。

したがって、古美術は年代による制限が設けられていないのです。骨董品と古美術の年代の違いは、それぞれの違いを理解する上で重要なポイントです。

価値の違い

古美術と骨董品は一見似た分野に思われますが、価値の捉え方に大きな違いがあります。古美術は、芸術作品としての完成度や美しさが主な評価基準です。

絵画や彫刻、陶磁器などは、時代の技法や作家の表現力が反映され、芸術的な美が価値を左右します。一方で、骨董品は外見の美しさだけではなく、品が持つ歴史的背景や希少性が重視されます。

たとえば、古い家具や日用品であっても、当時の生活文化を伝えるものや現存数が限られているものは、高く評価されるのです。つまり、古美術は「美的価値」を中心に評価され、骨董品は「歴史性と希少性」を含めた総合的な観点で価値が決まります。

古美術の魅力

古美術品の魅力は、時代背景や文化の息吹を今に伝えてくれる点です。手に取った瞬間に感じる独特の風合いや、現代の大量生産品にはない一点物としての存在感が、鑑賞者の心を引き込みます。

表面に刻まれた細やかな意匠や経年による色や質感の変化は、歴史の積み重ねを物語ります。鑑賞の際には、まず素材や技法に注目すると良いでしょう。

陶磁器であれば、うわぐすりの色合いや焼きの深さ、金工品であれば細工の精緻さなどが時代の職人の力量を映し出しています。さらに、実用のために作られたものが後世では美術品として尊ばれることもあり、用途と美意識の融合に気づくと理解が深まります。

古美術品は過去の所有者や流通の歴史を辿ることで、品が歩んできた物語を把握できるのです。由来や伝来の背景を知れば知るほど、目の前の作品が単なる物ではなく、時代を超えて受け継がれてきた文化の証であると実感できます。

現代の私たちにとって古美術品を鑑賞することは、歴史の一端に触れ、自らの感性を磨く時間にもなるでしょう。

骨董品の魅力

骨董品は、ただ古いというだけではなく、時代の文化や美意識を映し出す貴重な存在です。器や家具、工芸品などには当時の技術や職人の手仕事が宿っており、一つひとつに独自の物語があります。

現代の大量生産品にはない温もりや風格が、骨董品の大きな魅力といえるでしょう。また、骨董品を手に取ることは歴史を感じる体験でもあります。

かつて、誰かが日常で使っていた茶碗や屏風には、時を超えて人の営みを想像させる力があります。背景を知ることで、骨董品は単なる装飾品ではなく、時間を超えて受け継がれる文化資産としての価値を持つのです。

収集する際は、まず自分がどのジャンルに惹かれるのかを見極めることが大切です。陶磁器や漆器、絵画など、関心を持てる分野を選ぶと長く楽しめます。

さらに、保存状態や作られた時代、作家の署名の有無などを注意深く確認することが収集の基本です。真贋を見極めるのは容易ではありませんが、経験を重ねることで目が養われ、より価値ある品に出会えます。

骨董品収集は、時間をかけて知識を深めるほどに奥行きを増します。

古美術品と骨董品の代表的な種類

古美術品と骨董品の代表的なものは次の5つが挙げられます。

古美術品と骨董品の種類を把握して、古美術と骨董品の理解を深めましょう。

絵画

絵画
出典:文化遺産オンライン

絵画は、古美術品や骨董品の中でも代表的な存在として広く親しまれています。時代や地域ごとに異なる様式や技法が用いられ、背景には歴史的な出来事や文化的価値観が色濃く反映されています。

一枚の絵画から、当時の社会や思想を知ることができるのです。また、絵画は作者の個性や感性が直接表現される芸術であり、鑑賞する人の感情や感性に強く訴えかける力を持っています。

油彩や日本画、水墨画など、多様な表現方法があり、それぞれの技法や素材にも大きな魅力があります。さらに、美術市場において絵画は高い価値を持つことが多いです。

保存状態や来歴、真贋の有無によって価格が大きく左右されます。収集の対象としても人気が高く、長い年月を経てなお人々を魅了し続けています。

漆器

漆器

漆器は、漆を幾重にも塗り重ねて仕上げられることで、深みのある光沢と耐久性を兼ね備えています。実用品でありながら、芸術品としても高く評価されてきました。

器や盆、重箱など、日常の生活道具として用いられる一方で、茶道具や飾り物としても重宝されてきた点が特徴です。また、漆器には加飾の技法が多彩に存在します。

「蒔絵」や「らでん」といった技法は、金銀粉や貝殻を使って華やかな意匠を施すものであり、職人の高度な技術が凝縮されています。漆器は、実用性と美術性を兼ね備えた品として、国内外のコレクターからも人気を集めているのです。

現在も漆器は、歴史的価値を持つ骨董品としての魅力に加え、現代の暮らしに取り入れやすい工芸品として注目されています。奥深い美しさは、時を超えて人々を惹きつけ続けています。

陶磁

陶磁

陶磁は、土を焼き上げて作る陶器と、磁土を高温で焼き上げて作る磁器の二つに大きく分けられます。それぞれが異なる質感や美しさを持っています。

陶器は、柔らかい風合いと温かみが特徴です。日常生活の器としても古くから愛用されてきました。一方、磁器は白く滑らかな素地に加え、透き通るような光沢を備えており、中国や日本で高度な技術が発展しました。

特に日本では有田焼や九谷焼など、地域ごとに独自の表現が育まれ、多彩な絵付けや釉薬の技法が伝承されています。陶磁は単なる実用品にとどまらず、美術的価値をもつ作品としても評価され、時代や産地によって大きく趣が異なります。

手仕事による繊細な作り込みや、窯変による偶然の景色も魅力のひとつです。骨董品としての陶磁は、歴史と文化を感じられる奥深い世界を伝えてくれます。

彫刻

彫刻

彫刻は、古美術品や骨董品の中でも特に歴史的価値や芸術性が高い分野です。石や木、金属といった素材を用い、人間や動物、神仏を象った作品は、時代や地域ごとの文化や信仰を色濃く反映しています。

日本においては仏像彫刻が代表的で、飛鳥時代から鎌倉時代にかけて優れた作品が数多く生み出されました。骨董品としての彫刻は、保存状態や制作年代、作者の評価によって価値が大きく左右されます。

手にすることで、当時の人々の美意識や宗教観、技術力を体感できるのが魅力です。彫刻は芸術と歴史が交差する存在として、今なお多くの人を惹きつけています。

金工品

金工品

金工品とは、金属を用いて作られた美術品や工芸品を指し、古美術品や骨董品の中でも代表的な存在です。素材には鉄、銅、銀、金などが用いられ、技術や時代によって多彩な表情を見せます。

日本ではとくに刀剣の装飾、仏具、茶道具などに優れた作品が多く見られます。金工品の魅力は、素材そのものの輝きに加えて、職人の高度な技術が込められている点です。

彫金、象嵌、鍛金などの技法が駆使され、細やかな文様や立体的な表現が施されてきました。また、時代ごとに異なる意匠や作風が見られるのも特徴です。

室町や江戸時代には、武士文化と結びついた力強い作品が多く、大正から昭和にかけては芸術性を重視したデザインも登場しました。金工品は金属という硬質な素材を通じて、歴史や美意識を映し出す貴重な存在です。

古美術と骨董品はどこで鑑賞・購入できる?

ここでは、古美術と骨董品を鑑賞・購入できる場所を紹介します。鑑賞・購入できる場所を把握することで実際に古美術と骨董品に触れ、知識を深められるでしょう。

【鑑賞】美術館・博物館

美術館や博物館は、古美術や骨董品を間近に鑑賞できる貴重な場所です。長い年月を経て守り継がれてきた器や掛け軸、彫刻などは、当時の人々の暮らしや美意識を映し出し、現代に生きる私たちに新たな発見を与えてくれます。

展示空間では、作品をただ並べるのではなく、時代背景や制作技法を解説する工夫が凝らされており、知識がなくても楽しめるのが魅力です。実物を前にすることで、写真や図録では伝わりにくい質感や細部の表現に触れられるでしょう。

また、特別展や企画展では、通常は公開されない所蔵品や国内外から集められた名品を一度に鑑賞できます。静かな空間で作品と向き合う時間は、日常から離れて心を整える体験にもつながります。

【購入】古美術・骨董品の専門店

古美術・骨董品の専門店は、歴史や文化のある品々と出会える特別な場所です。絵画や陶磁器、漆器や書画など、時代を超えて受け継がれてきた作品が揃っており、趣味として楽しむ方から収集家まで幅広い人々が訪れます。

専門店では、店主やスタッフが長年の経験をもとに品物の来歴や価値を丁寧に説明してくれるため、初心者でも安心して購入を検討できます。また、実際に手に取り質感や細工を確かめられるのも魅力です。

写真では伝わらない魅力に触れることができます。市場やネットオークションでは得られない確かな鑑定や信頼感があることも、古美術・骨董品の専門店ならではの利点です。

大切な一品を探すだけでなく、日本の美意識や歴史を体感できる貴重な時間を過ごせるのが、古美術・骨董品専門店の大きな魅力といえるでしょう。

銀座真生堂では明治期の作品を取り扱っています

銀座真生堂では、明治期に制作された美術品や工芸品を幅広く取り扱っています。特に七宝焼を専門的に揃えており、並河靖之や濤川惣助といった名工の作品を間近で鑑賞したり購入したりできます。

明治期の作品は七宝焼に限らず、多彩なジャンルが揃っており、いずれも質の高い美術品ばかりです。明治の美を身近に感じたい方や購入を検討している方は、銀座真生堂で魅力に触れてみてください。

まとめ

骨董品と古美術品の違いは、定義や年代、価値などで証明されます。骨董品は歴史的・文化的な価値があるもので、古美術品は美術的価値があるものです。

骨董品と古美術品どちらも鑑賞したり購入したりすることで、歴史や美術的価値の奥深さを知れるでしょう。骨董品と古美術品は博物館や美術館に出向くことで、鑑賞できます。

古美術骨董品専門店を訪れれば、自身に最適な骨董品や古美術品を購入可能です。本記事があなたのお役に立てることを願っております。

執筆者
銀座真生堂
銀座真生堂
メディア編集部
七宝焼・浮世絵をメインに古美術品から現代アートまで取り扱っております。 どんな作品でも取り扱うのではなく私の目で厳選した美しく、質の高い美術品のみを展示販売しております。 このメディアで、美術品の深みや知識を発信していきます。
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