七宝(七宝焼)

【世界を魅了】濤川惣助(なみかわそうすけ)の代表的な七宝(七宝焼)作品17選

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独自の新たな美を追い求め、無線七宝という新技法を生み出した濤川惣助。迎賓館赤坂離宮の「花鳥の間」と「小宴の間」に飾られた七宝額は最高傑作の呼び名も高く、国宝に指定されています。

その他にも、濤川惣助が生み出した素晴らしい作品は多々あります。

濤川惣助の代表的作品17選

No.作品名制作年代所蔵
1小禽図長方形七宝皿明治時代東京藝術大学大学美術館
2七宝富嶽図額明治26年東京国立博物館
3月に秋草図団扇形七宝皿明治時代東京藝術大学大学美術館
4月に薊文盆明治時代昇仙峡ロープウェイ七宝美術館
5菊花図花瓶明治33年頃ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館
6藤図花瓶明治時代清水三年坂美術館
7芙蓉に鴨図花瓶明治時代清水三年坂美術館
8七宝四季花卉図瓶明治時代静嘉堂文庫美術館
9月に梅図盆明治時代東京藝術大学大学美術館
10御紋付七宝鶏に秋草図花瓶明治時代宮内庁三の丸尚蔵館
11七宝桃色暈花瓶明治22年宮内庁三の丸尚蔵館
12七宝寰宇無双図額明治27年宮内庁三の丸尚蔵館
13菖蒲図皿明治時代清水三年坂美術館
14富嶽図シガレットケース明治時代清水三年坂美術館
15月下牡丹に鳥兜図香合明治時代清水三年坂美術館
16舟鷺図皿明治時代個人蔵
17芦鴨図盆明治時代清水三年坂美術館
濤川惣助 作品一覧

濤川惣助とは

同時代、濤川惣助は京都で活躍した並河靖之とともに、「二人のナミカワ」と評されます。七宝作家で帝室技芸員に任命されたのも、この二人だけでした。

濤川惣助は無線七宝という革新的な技法を採用し、七宝作りに励んでいました。

従来の七宝作りは、有線七宝という線を使って、釉薬を挿す際の色の間仕切り兼図柄の輪郭線として金線や銀線を利用していました。

これが作品の図柄を引き立てる大きな役割がありました。

一方、無線七宝では最終的に釉薬を焼き付ける前の段階で敢えて植線を取り外しており、これにより図柄の輪郭線がなくなり、それぞれの釉薬の境界で釉薬が微妙に混ざり合うことで微妙な色彩のグラデーションが生まれ、写実的で立体感のある表現や軟らかな表現を生み出すことが可能にしています。

また、一つの作品の中で有線七宝と無線七宝を使い分けることによって、遠近感や水面に映る影を表現することにも成功している類まれな作家です。

銀座真生堂は濤川惣助の作品を取り扱っております

銀座真生堂では、濤川惣助の七宝も取り扱っております。

執筆者
銀座真生堂
銀座真生堂
メディア編集部
七宝焼・浮世絵をメインに古美術品から現代アートまで取り扱っております。 どんな作品でも取り扱うのではなく私の目で厳選した美しく、質の高い美術品のみを展示販売しております。 このメディアで、美術品の深みや知識を発信していきます。
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