2019.9.19 明治の七宝について

こんにちは。

明治の美術品がテレビ番組や雑誌、美術館での展覧会などで明治工芸の特集が組まれることが数年前から多くなってきております。

七宝、金工、薩摩、象牙など明治に制作された美術品はとても緻密な仕事が施されているものが多く、その技術の高さを【超絶技巧】などと呼ばれたりもします。

その中でも最も時間や労力がかかるのが七宝焼と言われております。

今回は有線七宝の制作方法を説明したいと思います。

まず最初に↓のように金属の素地に下絵を描きます。

その次に下絵の上に金属(金、銀、真鍮など)の線をのせます。↓

線と線の間に釉薬を入れて焼きます。↓

釉薬には水分が含まれている為、焼くと目減りしてしまいます。ですので金属線の高さを超えるまで【釉薬を入れる焼く】という作業を何度も繰り返します。↓

金属線より高く釉薬を入れた後は金属線の高さまで研磨していきます。↓

そして完成という感じです。↓

たったこれだけの図柄を作るにもこれだけの手間がかかります。

ということは、、、、、

こちらの作品には比べ物にならないくらい時間と労力がかかっていることは一目瞭然ですね。

わずか7cmの中にこれだけ金属線を立てて、その間に釉薬をさす。焼いてまた釉薬をさす、、、

針の先端で釉薬を入れたと言われておりますが一般的な針の先端でもまだ太いような気が致します。

当時はもっともっと細い針を使っていたのでしょうね。

気が遠くなる作業ですね、、、

今回は並河靖之の香水瓶で明治の仕事をご覧いただきましたが明治期の無銘作品でも現代では不可能な緻密な作品がございます。

当時は国が外貨を稼ぐ為に制作させていたのですが沢山の工房の技術がそれぞれとても高く、競い合い、更に技術が高まったと考えられます。

銀座真生堂では並河靖之,濤川惣助,林小伝治など名工の作品から無銘の緻密な作品、【盛上】や【無線】など変わった技法で制作された様々な七宝を展示販売しております。

是非銀座にいらっしゃる際にはお店までお立ち寄り下さい。

心よりお待ちしております。

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